プロの現場でどんなことが日々起こっているのか!?

プロジェクトストーリーを通じて、アイエックス・ナレッジの仕事内容をご紹介します。

会員制施設運営・管理システム「JNESIS」の販売・導入プロジェクト

歴史あるプロジェクトを受け継いだ3人

会員施設向け運営管理システム「JNESIS」は、フィットネスクラブの会員情報の管理や個別のトレーニングメニューの作成など、顧客サービス向上と効率的なクラブ運営をサポートするパッケージソフトである。この「JNESIS」の販売・導入を目的とするプロジェクトチームがある。予約システムなど、ホテルのシステムとの連携が非常に強く、ホテルのフィットネスクラブがメインターゲットになる。

この「JNESIS」プロジェクトは、20年以上続いている歴史あるプロジェクトで、現在はY.Sがリーダーを務めている。Y.Sはプロジェクト計画の作成、要員などプロジェクト遂行に必要な資源の調達、プロジェクト体制の確立および予算・納期・品質などの管理を行い、プロジェクトを円滑に運営する役割を担っている。

 

そして、Y.Sの右腕となるのがK.Sである。システムの設計から、プログラミング、運用・保守(操作の仕方の疑問やシステムが止まってしまったなどの際のサポート)までを幅広く担当する。
最後にプロジェクトのとりまとめを行うのがマネージャーのA.Sである。Y.Sが起こしたスケジュールやK.Sが開発したシステムの品質をチェック・管理を行いながら、お客さまに提案活動まで幅広くプロジェクトのサポートを行っている。

プロジェクトの始まり

プロジェクトは、「JNESIS」システムの新規導入を、お客さまに提案する活動から始まる。この重要な役目を担当するのがA.Sだ。提案フェーズでは、お客さまの抱える問題や悩みのヒアリングが鍵となる。お客さまの様々な要望を一つ一つ聞き、その中で実現可能な提案を行っていく。この地道なコンサルティング活動を続けること半年、ついにA.Sの提案が実り、あるフィットネスクラブへ新規導入のプロジェクトが動き出す。

 

A.Sの提案が軌道に乗ったところで、Y.Sへとバトンがわたる。お客さまの要望をさらに細かくヒアリングし、システムが要望を実現できるかを調査していく。追加すべき機能の検討を含め、カスタマイズするための設計書を作り上げていく。この工程で一番重要なことは、「いかにお客さまと良好な関係を築けるか」だとY.Sはいう。それは、Y.Sが入社後初めて担当したプロジェクトで学んだことだ。打ち合わせには、「お客さまの要望を全部聞く」というスタンスで臨んだ。

 

システム関連以外にも、A.Sと同様、クラブ運営に関する課題や悩みなどの相談にも乗った。例えば、実際にExcelの使い方を教えるといった、コンピュータの簡単な講習会を開催することもあった。その結果、お客さまと非常に良い関係―いわゆる「信頼関係」を築くことができたという。
次は、K.Sの出番だ。Y.Sの作り上げた設計書をもとに、システムをお客さまに合わせてカスタマイズしていく。カスタマイズ完了後、社内のテストで合格し、お客さまへ導入して、プロジェクトも一段落・・・しかし、そこで終わりというわけではなかった。

夜中に突然、チームのメンバーの携帯が鳴り響いた。お客さまからだった。フィットネスクラブの業務終了時に、システムをシャットダウンする必要があるのだが、シャットダウンできずに困っているとのこと。システムがシャットダウンできないと、次の日の営業ができない。フィットネスクラブのオープンは朝7時、それまでに復旧させなければならない。

チームのメンバーは、至急連絡を取り合い、タクシーで現場まで駆けつけ、復旧作業を行った。なんとかオープンに間に合わせることができた。こうした、夜中の対応もしばしば…、チームのメンバーは常に24時間連絡を取れるようにしているという。実は、この導入後のフォローがとても重要なのだとA.Sはいう。

プロジェクトを通して成長したこと

システム開発は「提案」、「設計」、「プログラミング」、「テスト」、「保守」などそれぞれの工程ごとにプロジェクトが形成され担当するケースが多いが、 このプロジェクトは提案から保守まで、同じプロジェクトメンバーが一貫して担当する。全工程、全フェーズのことを全員が把握しなければならない。大変なことだがこのプロジェクトを通して、フェーズごとの対応方法などの理解が進み、スキルが身についたとY.S。それから、直にエンドクライアントとやりとりする機会がある稀少なプロジェクトでもあり、お客さまとの折衝能力が身についたことも大きな成長につながった。

K.Sは、プログラミング以外にシステム設計を担当することも増えたという。若手の頃から、様々な工程を経験できるチャンスがあるプロジェクトだと、誇らしげに語った。チャンスはプレッシャーでもあるが、そのプレッシャーこそが、テクニカルスキルやお客さまとのコミュニケーションスキルを身に付けようと 日々、努力する原動力になる。このプロジェクトに参加することが、日々、勉強となり、自分を成長させてくれるという。

そしてA.Sは、このプロジェクトを通して、Y.SとK.Sが成長していく姿を見るのが嬉しいのだと最後に語った。最近は、「もう安心してプロジェクトを任せておけるようになった」と、笑顔をのぞかせた。

※掲載している内容は、取材当時のものです。